多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
本日の表題は、『日本放送 上柳昌彦あさぼらけ』の、7月17日の特集から頂いた。
帰省シーズンに合わせたのかも知れないが、バスの運転手や一般の方々からの、様々な投稿内容にほっこりした。
2週間程前のことである。
自坊の念仏会に参加しての帰り、最寄りの駅で仕事開けの娘とバスが偶然一緒になった。
生い先のそう長くない父親としては、嬉しい巡り合いではある。
そろそろ「発車オーライ」かなと思っていたら突然、
「おい、今バスをけったろー。降りろ」と運転手の声がバス中に響き渡る。
それに対して、「時間前に扉を閉めたろー。早くバスを出せ」と、女性の叫び声が響き渡り、一歩も引かない雰囲気。
以下運転手の主張
「電波時計で間違いは無い。バックミラーにあんたが写ったから開けたじゃないかか。謝れ。俺はあんたを乗せない。うちのバスにもう乗って貰わなくて良い。
ドライブレコーダーに全て録音されているからな」
以下女性の主張
「謝った。おらー、早くバス出せ。時間前に発車しようとしたじゃねーか。」
文字にすると穏やかになるが、実際の現場では「勢いで負けた方が負け」とばかりに、罵声がバス中に飛び交う。
運転手はマイクをつけているから、聞く側は大変である。
そのうち乗客の1人が女性に、「どう見てもアンタが悪い。早く謝れ」と運転手に味方する。
隣りの娘は私に、「出て行かないでね」と、しっかり太い釘を刺す。
3分間くらいのバトルの末、運転手は外の通行人に、「すいません、お巡りさんを呼んで下さい」と依頼する。
駆けつけたお巡りさんに対して「何故降りなきゃいけない?、悪いのは向こうだ」と譲らない女性。
「運転手さんから保護の要請が有る以上は、降りてもらわなければならない」とお巡りさん。
法的根拠については知らない。
「大変申し訳有りませんでした。4分遅れの出発です。私の対応にご意見がありましたら、率直にお願いします」と車内放送する運転手さん。
「はい‼️」と、手を挙げて意見を述べたら、隣りの娘に叱られるので止めた。
途中下車する何人かが、運転手の支持を伝えて降りていった。
私達父娘は下車後、事件について話し合いながら家路を急いだが、娘は運転手さんの対応は正しかったと言い、私はもっとスマートな処理があると、意見は分かれた。
1、最初の原因は女性だが、沢山の乗客の命を預かる運転手もブチ切れて、冷静さを失った。
運転しながら乗客と話し合いをするなんぞ、もっての他だ。
2、「器物損壊」「威力業務妨害」を前面に出して、の収め方があったはずである。
『負けない喧嘩』を『勝ちずらい喧嘩』にしてしまったが概ね私の意見だったが娘からは、
「両者が興奮しているのだから、お父さんの理屈では進まない」と諌められた。
「田舎のバスはおんぼろ車で、、、」と、古い歌を小声でつぶやきながら、娘と夜道を歩いた。