多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
4月10日、今年始めて東京でツバメを見た。
近くのクリニックにツバメが来ていると、家族に知らされて見に行った。
巣に入るのは確認出来なかったが、大きめの二羽が元気に飛び回っていた。
昨年も我が家に帰ったのは遅く、かなりヤキモキさせられた。
無事に帰ってから双眼鏡で観察していると、卵を温めている様子で、小ツバメの誕生を楽しみに待ってた。
ところがある日、ツバメ達の様子が変なので駆けつけると、巣が落ちて卵が割れている。
「あーあ」と、思わず深いため息がもれる。
カラス、猫に襲われたか、はたまた斜めで安定しない場所の巣で、自然に落ちた可能性もある。
今年は板製の棚を作る計画を立てたら、家族会議で異議がでた。
「お父さんの気持ちは分かるが、家に釘を打つのはどうかと思う」、と。
最終的には、釘の本数を抑えることで合意し、棚はあっと言う間に完成した。
ツバメが棚を使わずに、古い場所に巣作りしたら、私の面目は潰れる。
「お父さんはどうしてそんなに、ツバメに入れ込むの?」の問いに、明確な答えはない。
毎年我が家を忘れずに帰って来てくれることが、単純に嬉しいだけである。
それにしても鳥の能力は凄い。
何を目印に5000キロも飛行して、巣立った家を間違わずに帰れるのだろうか?。バラバラに生活していた家族も、巣立ちの家の近くで待ち合わせをし、揃ってから「ただいまー」になるとか。
集合のあと家族会議を開き、「お前達は古い家を使え」とか、「お前達は隣りの軒下で新築せよ」とかを決めるのだろう。多分。
中には、「東京は住みずらいので、虫の多い信州の佐久に越したい」なんてな、長男もいるかも知れない。
ツバメの雛が巣から落ちて、巣に還れない場合でも、
勝手に人間が育てることは法律違反になるようだ。
市役所に届けて許可を得、それから育てるらしいのだが、無事に育つのだろうか?。
近くの量販店で、カラス対策と猫避けグッズを手配し、受け入れ準備は完了。
待つ身のワクワク感は、心地よいものである。