お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
暑中お見舞い申し上げます。
「夏は一瞬。英語は、一生」
10日程前に、電車内で目に止まったコピーである。
「問題が分からん奴は、答案用紙の裏に絵でも描いておけ。上手ければ点数をやる。」と、テストの前に英語の教師が言った。勉強が嫌いで成績も悪い私は、中学生になって英語が教科に加わり、四苦八苦していた。そこで浅間山を一生懸命に描いた。
答案が返される日、
「答案用紙に絵を描いたやつがいる」と、こっ酷く怒られた。
「え、点数なし?」。
有難き古里の山が、富士山に見えたのかも知れない。
事件のあと英語からは完全に遠ざかり、授業中も社会科の教科書を開いていた。
( 中略 )
それから20年の歳月が流れたある日、
「よし、英会話をやろう!」と吉祥寺の英会話教室に飛び込んだ。
「一番苦手なことを克服したら、劣等感から解放される」と考えたのである。
最初の教室日。
クラスは4、5人の少人数制で、生徒は英文科の現役女子大生や、大企業の社員ばかり。教師はネイテブスピーカーで日本語は厳禁(まあ当然)。
教科書のページを指示しているようだが、こちらは10までしか知らない。隣りをチラッと見て
「何だ12ページか」と。
屈辱の日々が続くも、教育県と言われた長野県人の向学心に火がついた。
薄給からで高い授業料を捻出し、勉強時間の確保に限界がくると、仕事中もこっそりテープを聴きながら猛特訓。
会話力の最終到達点は、、、。会う機会が有ったら英語で話しかけてみて下さい(笑2)
親父は私に、「勉強の必要性に早く気が付いたやつの勝ち」と言ったが、違う気がする。
必要性を感じた時に、立ち上がるか否かである。
時期は問題ではない。勝ち負けもない。
そして、「夏は、一瞬。人生も又、一瞬。」である。