お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
今日は笑いと涙と胸キュンの闘病記である。
何年前かは忘れたが、第二腰椎破裂骨折で入院したことがある。複数の知り合いが看護師として働いている、田舎の大きな総合病院である。
脊椎損傷の危険もあり、1ヶ月は絶対安静であった。従って当然排泄はベットの上である。もようしたら看護師さんを呼んで、オシメをあててもらっていざ鎌倉。
大部屋でのこと。いくら掛布団の脇を押さえても、匂いは田舎の香水となって、同病相憐れむ仲間に容赦なく届いてゆく。
食事時、面会者在室時は絶対に避けなければならず、「早く帰ってー!」と願うこと度々。
最後の始末はナースコールを押して、「若い看護師さんが来ませんように」と、筋のとおらない事を祈る。
絶対安静につき入浴は不可。夏のことなので、毎日看護師さんが温かいタオルで、全身を優しく拭いて下さる。
若い看護科の学生さんは、マニュアルどおりで丁寧。
こちらは排泄行為で恥ずかしい思いをしているので、「あ、そこは自分で、、、」と抵抗する。
少しづつ良くなって、今日は待ちに待った入浴である。看護師さん5、6人で1、2、3とベットから台車に移され、Dr.も付き添いながら浴室に向かう。
再度1、2、3が有って、当然真っ裸で仰向けに臥かされ、多勢の女性看護師さんに全身を洗って貰う。
「あーあ、病人で無かったらなー、、」てな気持ちが、一瞬たりとも湧きようのない程の羞恥心である。
更に良くなって、付き添いのDr.は無し、看護師さんも無し、若い介護の女性スタッフと2人だけとなる。
「あーあ、まいったなー、どうしよう。」と、前日の夜からそわそわする。
更に良くなり、歩行器の力を借りながらも、自力でトイレに行けた時の感動は、今も忘れられない。
2ヶ月半の入院生活だったが、あの時ほど看護師さんの待遇改善を願ったことはない。
それにつけても「無事是名馬」である。