多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
本年も「多聞院お寺の漫画図書館」、「多聞院老僧と若僧の念仏会」共々宜しくお願い致します。
『お寺は気楽に寄って頂く会所』が、スタッフ一同の考え方ですので、どうぞお立ち寄り下さい。
12月を『師走』と称すのは一般的だが、数ある別称の中で、私が最も好きなのは『春待月』である。
実際は年が明けても厳しい寒さは続くので、正月も如月も『春待月』と称したくはなる。
でも気候に関係なく、年明けを新たな生命が動き出す春として、待ちわびる日本人の感性は素晴らしい。
明けて元旦。
皆さまはどんな元日になっているでしょうか?。
年神様が福を沢山持って、来訪してくれるのが正月なので、様々なしきたり、縁起、言い伝えがあって興味深い。
「元日風呂に入ってはいけない❗️」
もその一つである。身体を洗うと身についた福が、一緒に流れてしまうからである。垢を流してさっぱりするか、福を流さないように垢を我慢するか、迷うところでしょうか。
「三が日刃物を使ってはいけない❗️」
刃物は年神様や家族との縁を切る、と言われている。
そのためのおせち料理でもあるようだ。
良い話しもある。
ほとんどの家庭で、元日の朝は雑煮を食べる。
餅は丸型か四角型か、味付けは醤油か味噌か、具の内容などなど、地方色や家庭別に伝統の味があり、それぞれに意味を付加していて大変面白い。
江戸時代江戸での雑煮は、餅と小松菜のシンプルなものであったようだ。
『菜(名)を餅(持)ち上げる』、縁起の良い食物として元日に食べていた。ちなみに『小松菜』は、8代将軍吉宗の命名らしい。
私は今日まで名を上げていないので、餅を食べるなら、甘ーい汁粉のほうが嬉しい。
様々に有る縁起や言い伝えを、信じるか否かは人それぞれだが、私は殆ど参考にしない。
我が家の義母はしっかり守る方で、引っ越しでも大安を選ぶ。
好天で料金が安ければ、「日が良い」とするのは私だけだか、異議は唱えない。
人生は暴風からの避難場所では決してない。
明るく、元気に、楽しく生きる方法を、それぞれで選
ぶことが大切である。
新年が皆さまにとって、素晴らしい年となりますよう、心かご祈念申し上げます。 合掌
多聞院 諸澤正俊拝