多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
年が新たまり三が日、松の内もあっと言う間に過ぎて、今日は早15日「小正月」である。
「小」が有るのだから、当然「大」もある。「大正月」とは元日のことだが、大小の比較表現は面白い。
これは物の大きさでは無く、「大いなる』とかの、内容の違いを表すのかも知れない。
門松は歳神さまに、「ここが我が家でーす」と、寄って頂くための目印でもある。
年によって歳神様がやって来る方角が違い、そちらの方角の山に入って松を採るのがベスト。(松迎え)
都会ならば今年の方角の花屋さんや、量販店で松を買うことになろうが、それも楽しそうである。
「大正月」では、訪れた歳神様や先祖様をもてなし、「小正月」では、豊作祈願など農業に関係した行事が多く、地方によっては小豆粥を食べる習慣もある。
「小正月」は「女正月」とも言い、大正月にはお勝手で頑張って頂いた女性陣への、感謝と慰労の日でもある。
今は核家族化により様変わりしているが、少し昔の本家の奥様は、里帰りの義兄弟(義姉妹)家族の面倒で、大変なご苦労があった。
と言う私も母親の実家に行くことが、お正月の最大の楽しみであった。
母親は5人兄妹なので、全員集合になったら蜂の巣を突っついた状態で、今更だが伯母のご苦労を思う。
昨年実家の跡を継いだ従兄が隠れて、私が大切にしていた正月の楽しい思い出も、一緒に消えてしまったかの様な寂しさを感じた。
松の内の六日、東京に雪が降った。そのたびニュースになるのが、都会人の雪に対する備えの甘さだ。
経験値が低いから仕方ないが、ノーマルタイヤで車を乗り出すことは、機械オンチの私もさすがにしない。
一方で、雪を被った千両、万両、南天の赤い実は美しい。雪の中で咲く紅梅も、冬と春が同居しているような美しさで、春がそう遠くないことを思わせる。
毎年5月の連休に田舎の我が家で、いとこ会を開催しているが、新型コロナウイルス対策のため2年間集まれないでいる。
春遅い信濃路の桜が咲く頃、今年こそは明るく元気に、再会を果たしたいものである。
春よ来い‼️、早く来い‼️。