お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
私は酒を飲まない。従って、「人生の半分損している」とは、お酒の好きな仲間からの指摘である。是非もないので論争はしない。最近は下戸も随分住みやすくなって、「俺の酒が飲めねーのか」と絡む御仁もいなくなった。
昔し、「この結婚を祝ってねえのか?」と言われ、仕方なく盃を干した。その後の余興のステージで、天井が回りだし脇の従兄弟達に抱えられた。素面なら私が主役の場面だったのに。笑
25年ほど前から職場の同僚7、8人と、田舎の我が家で3泊4日の宴会旅行をやっている。春はタラの芽採り、夏は千曲川で鮎釣り、秋は紅葉狩りと年3回楽しんで来たが、諸般の事情で今は夏のみとなっている。
春、タラの芽採りで山に入り、行方不明になった仲間。知らない山が不安で、私の傍を離れない友。結果収穫は2人で1人分でしかない。
夏、鮎釣りの釣果を巡り冷戦となる。まずは数の争い。次は大きさ、次は川に入っていた時間と、段々細かくなって行く。どうしても勝ち敗けを決めたいらしい。私は鮎釣りをやらず、食べさせて頂く立場なので、八方美人になっているしかない。
秋、紅葉狩りに出かけたのは始めの頃だけで、今は「酒なくて何の人生か」が中心である。
8時間以上もビールを受け入れられる、人間の体の構造に乾杯だ。
お酒が入ると皆さん頑固になり、自説を曲げないから可笑しい。
余ったご飯は、保温のままと一旦冷して温め直すのとで、どちらが美味しいか?。の論争が何時間も続いたりする。味音痴の私が、「好き好きじゃねえの」と、まとめにかかるのだが、元米屋の倅がゆずらない。で結局夜中の2時、3時となってしまう。笑
自宅と違い「頼むよ、後1本だけ」、「駄目よ、体に悪い」、てな鍔迫り合いはないので、素晴らしい空間のようだ。
下戸のせいで半分損した私の人生。何かで取り戻さねばならない。饅頭か?、大福か?、
虎屋の羊羹と宇治のお濃茶ならイーブンになるだろう。