多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
「旅は道連れ」と言うが、私は一人旅がベストだと思っている。
旅の目的にもよるのだが、人に気兼ねすることなく好きな所に行き、好きな事ができるのは良い。
かなり気心が知れた仲間でも3日以上一緒にいたら、我が儘がでて衝突が起きやすい言う。
前回は西海岸の華、サンフランシスコについて書いたが、今回はアメリカ一周の出発地、ロスアンゼルスに3週間ぶりに戻る。
入国時ロスに一泊はしたが、直ぐアメリカ一周の旅をスタートしたので、どこも観ていなかった。
ロスとサンフランシスコ間は航空便のシャトルがあり、安価で尚且つ予約が要らないので、試しに乗ってみたら、あっという間に着いてしまった。
ダウンタウン近くにホテルを確保し、チャイニーズシアター近くで映画を観ることにした。
題名は「歌え!ロレッタ愛のために」で、苦労してカントリーソングの歌手になるアメリカドリームだが、映画の内容よりも、目の前の老夫婦の所作の方が楽しかった。
肩を抱いたり手を固く握り合ったり、時々頬を寄せ合うお爺ちゃんとお婆ちゃんだか、日本で同じ光景があったら、「いい歳こいて」が関の山である。
若いカップルなら「公衆の前でウザいなー」だが、老夫婦は微笑ましく映る。
その後はお決まりの有名人の手形をみて、ビバリーヒルズに向かった。
途中ビバリーヒルズへの道を尋ねるのだが、簡単な英語が通じてない。
多分「B」と「V」の混乱が原因であろう。
ジェスチャーで地名は無理だから、ガイドブックを見せて、「ここ‼️」とやれば良いものを、外国人を前にして緊張していた。
何回かの挑戦でやっと目的地には着いたが、有名人が散歩している訳でもなく、他人の豪邸見物に飽きてホテルに戻る。
翌日はディズニーランド近くにホテルをとり、一泊ニ日の遊園地三昧の予定を立てた。
結果、男一人旅の遊園地が楽しい訳がなく、飴細工の日本人と暫く話し、残ったチケットの束と一緒にホテルに帰り昼寝した。
旅の良さは、非日常に一時身を置きながら、人生を振り返る事だと思うが、旅の仕方は結局日常が反映されるようだ。