多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
今私は74歳を生きているが、仲間うちの会話には、必ずと言ってよいほど健康問題が登場する。
先日も高校時代からの友人が急に痩せ出して、検査の結果がでるまでかなり心配した。
「いつかは尽きるこの世の命。精一杯生きようや」、と話し合っている仲だが、いざとなると、心中穏やかではいられない。
散歩中に、ある医院の入り口に貼られた、『大感謝フェア』のポスターが目に留まり、内容をじっくり読ませて頂いた。お医者さんも色々大変なようだ。
私は今までに様々な病気と怪我で、大勢のドクターに助けて頂いているが、「有難うございました」と言われたことは無いし、感謝されたいとは思わない。
少し前に病院の待合室で『諸澤様』と呼ばれ、「俺も偉くなったもんだ」と、感動したことがあった。
日本の病院の90%は私立で、それぞれ経営が苦しいことを時々耳にする。
医療先進国ドイツの、病床数の80%は公立系病院が占め、コロナ対策では効力を発揮したようだ。
命を扱う機関を、経済主義的な競争に委ねるのは、慎重であった方が良い気がする。
皆んなが明るく元気に生きるために、国民皆保健制度は素晴らしいシステムである。
それでも運用を間違えば、医療格差は生ずる。
私の財力と家庭事情では、アルツハイマー新薬なんて、買えないかも知れない。
『ラジエーションハウス』と言う、テレビドラマをご存じでしょうか?。
病院の放射線科で繰り広げられるドラマである。
医療系ドラマは避けがちな私だが、患者をまもるために、権威に迎合せず、使命を果たそうとする姿が心地よく、かなり一生懸命に観ていた。
『医は仁術』ってあるんですね。ドラマでも嬉しい。