多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
8月24日は、ロシアがウクライナに軍事侵攻してから半年目にあたり、マスコミ各社は現況を様々に報道していた。
浄土宗は3月2日に、ロシア軍の武力行使に反対する声明を発して、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて人道支援を行いました。
多聞院も4月から8月末日まで、住むところを追われ、恐怖や不安な日々を余儀なくされているウクライナの人々に、食糧と衣薬品を届けるための、街頭募金活動を行いました。
東北災害復興支援募金の際には、声を涸らして協力をお願いしましたが、今回は喜捨箱を置いて、私達は平和祈願の念仏を称え続けることとしました。
何回も浄財を寄せてくれた人、「ちゃんと届けて下さいね」と懇願した人、通り過ぎてから募金のために戻ってくれた人、さまざまな出逢いが有りました。
8月25にお預かりした浄財15,000円を、浄土宗平和協会を通じてUNHCRに送らせて頂きました。
ご協力を頂きました、地域の皆様大変有難うございました。
半年が過ぎてもウクライナ戦争は、終結の兆しどころか、激しさを増すばかりです。
戦いが長引けば悲惨な状況が更に生み出されます。
ドストエフスキーは「カラマーゾフの兄弟」の中で、
「悲しみのなかに幸福を探し求めるのだ」と言って
います。
今悲しみの最中にある人々には、第三者的な言葉に響くかも知れません。
でも私達は、いかに残酷で苦しいことに遭遇しても、その先も生き続けなければなりません。
ところが自分の力だけでは、起き上がれない事が多いです。
そんな時、周囲からの物心両面の支えは、
「幸福を探し求める」方向に、第一歩を踏み出す契機とるでしょう。なって欲しいですね。
浄財を寄せてくれた方もそうで無い方も、
「ウクライナ難民の方々に、食料と医薬品を」の看板を、読みながら通り過ぎてくれました。
平和な世界の実現に繋がれば嬉しいです。