多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
受験シーズン真っただ中である。
受験生の皆様のご検討を心から祈ります。
法事の席に小中高生がいる時は、勉強嫌いだった自分を顧みずに、今勉強する事の大切さを説いている。
それもおじいちゃん、おばあちゃんに対する供養の形の一つだとも。
私は社会に出てから勉強を始めたので、受講料や勉強時間の捻出に苦労したことを話すと、「親は中々言えなくて」と、親御さんから感謝されることもある。
先日、例によって真夜中の3時に目が覚めた。
枕元に常に用意されている、携帯ラジオを聴きはじめると、受験生のために、本来は通過する駅に電車を臨時停車させた、20年前の新聞記事が紹介されていた。
高校受験の女子中学生がホームを間違えて、受験場所の最寄り駅に停まらない電車に乗ってしまう。
そのことに気が着いた女子中学生が泣き出すと、近くにいた大人達が車掌に連絡、車掌は会社と相談して臨時停車となる。
組織人は大きな決断をする時、後の責任回避のために
上に委ねる事が多い。
この時には、受けるかも知れない責任追求より、彼女の将来を優先させてくれた人が、きっといたはずで有る。
女子中学生は第1志望高校に合格して、親が感謝のコメントを発する。
今彼女は35歳前後の大人の女性となっているはずだが、この出来事は彼女の人生に、今も素晴らしい財産となって活きているに違いない。
そして其れは彼女のみではない。
スティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業式で語られた、「点と点をつなげる」を引用すると、
あの日の出来事は、彼女に善意を差し伸べた多くの人々の、その後の生き方に役立っていることになる。