多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
数ヶ月前のテレビ番組だが、『キノコ』が特集されていて一生懸命に観た。
田舎の我が家は林の中にあり、様々なキノコが出現する。でも私には食用と毒キノコとを判別する知識がなく、敷地内でも採らない。
唯一「りこぼう」(正式名かは?)だけは、幼少の頃から見分けが可能だが、、、でも採らない。
春にはキャラブキが群生するが、草むらに手を入れた際に、苦手な蛇さんを掴む気がして、こちらも採らない。
ある時見知らぬ人が家に来て、「ふきを採らない様なので売って下さい。小諸の懐古園で山菜の店を、市の観光課として出しているが、品薄で観光客に申し訳ない。」と言う。
「好きなだけどうぞ」と言ったら、私の嫌いな草むらに笑顔で入って行った。
作業が終わり、ふきの束を抱えながらお金を差し出すので、「うちは採らないので要らない」と言ったら、次もお願いしたいので、是非受け取って欲しいと。
「自由採取権」を授与して、お金は遠慮なく頂いたが、その後採っているかどうかは知らない。
キノコの番組に話しを戻します。
ナガエノスギタケとモグラの関係が大変勉強になった。
我家の敷地内にもモグラの巣が沢山あるようで、彼方こちらに土の盛り上がりが出来る。
モグラは綺麗好きで、寝ぐらから少し離れたトンネル内に、トイレを設営するという。
そのトイレの真上の地上から、ナガエノスギタケの根が降りて来て、トイレから栄養を貰う。
その結果、キノコはすくすくと成長して、キノコはそのお礼に菌で糞を分解し、綺麗好きなモグラのトイレはピカピカとなる。
ナガエノスギタケは食べられようだが、私は食べた経験がないので、モグラのトイレの匂いがするか否かは分からない。
お互いに利益を与え合う関係を「相利共生」と言うが、アリとアリアカシアの関係もその一つ。
アリアカシアはアリが巣を作りやすい様に、枝を空洞にしてあると言う。そればかりか樹液まで与える。
恩返しにアリは他の動物や昆虫から、アリアカシアの木を護る。
それは当然自分達を護ることに繋がっている。
縁あって地球に生まれた様々な生命、共に生きる道を選ぶ方が良い。