多聞院お寺の漫画図書館スタッフの諸澤正俊です。
つつがなく新年を迎えられたでしょうか。
本年も多聞院お寺の漫画図書館を、宜しくお願い致します。
最近あちらこちらで、「俺の人生はあと7年」と言っている、特段の根拠が有る訳ではない。
それ以下かも知れないし、それ以上かも知れないが、幾つかの病を抱えているこの身、長命ではなさそうだ。
そこで、80歳まで生きられた、お釈迦様と宗祖法然上人を目標にしている。
観智院先代住職土屋光道上人は、「皆んな自分の死はずっと先のこととして生きているが、死神に背後から首を掴まれたら終わり。それは今日かも、明日かも知れない」と、度々おっしゃられた。
私達の人生は、生まれた時から既に限られている。
「限る」ことを強く意識すると、見えずらいことも見えてくるし、取捨選択の価値基準も明確になる。
人生には2つの目標が要る。
「永遠の命を獲得すること」、「無限の向上を図り、人格を完成すること」である。
実現に至る道は平易で無いが、限られた時間の中で不断の努力をすれば、現当二世は明るいものとなろう。
最後に親鸞上人のお歌を紹介します。
9歳で得度を受ける前日に、「今夜にして欲しい」と強く主張して、実現したと言われている。
「明日ありと 思うこころの あだ桜
夜半に嵐の 吹かぬものかは」
皆さまのご健勝を心より祈念申し上げます。合掌
令和5年元旦 大本山増上寺山内 多聞院