この記事の目次
「今月の仏教漫画」は、
特別企画として
「お寺の漫画図書館」×大正大学の授業 (文化の探究 ー身近な仏教を知る) コラボレーションを紹介いたします。
今月の仏教漫画は、「最終遍」第Ⅲ弾『5時から9時まで』です。
2015年に石原さとみ×山下智久の主人公でドラマ化したのもあり、仏教系漫画としても有名な作品ですね。では、元々の作品である漫画『5時から9時まで』についてどのような内容であるのか、また学生さんたちのコメントを通じてみてみましょか~! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【作品情報】
作者:相原実貴 作品名:『5時から9時まで』 出版社:小学館 既刊:13巻(2017年3月現在) 掲載雑誌:月刊『Cheese!』
【作品概要・あらすじ】
「30歳までに海外で生活をし、海外在住の日本人と結婚ないしは国際結婚!」そんな夢を抱えるのは都内で英会話講師を勤める桜庭潤子。しかし、そんな夢とは裏腹に潤子は27歳の誕生日を目前に控え周りからの圧もあり、とても焦っていた。
そんな時、叔母の勧めで一方的にお見合いさせられたのはお寺のお坊さん。海外ドラマのような生活を夢見る潤子はそれだけでも信じられないと首を振るが「住職が決めたことでこれ(=結婚)もまた修行のうち」と語る彼、星川高嶺はもはや1人の男としても見られない存在となっていた。しかし、高嶺のお坊さんとは思えないほどの語学力や見た目とは裏腹な可愛い一面を目の当たりにする度に心を揺さぶられる潤子。そんな時、大学時代からの友人、三嶋聡から海外赴任の話を聞いて――!?(表現文化学科/S.O)
【レビュー】
お坊さんとの恋、と聞くと堅いイメージを持つかもしれないが、この作品はそんなこともなく、気軽に読むことができる。そして、7人の男女の恋愛模様がオムニバスのように描かれており、それぞれの恋愛模様を楽しむことができる。また、お寺の住職がどのような日課をこなしているのかも描かれているため、大人のラブストーリーを楽しみつつ、お寺の事情も知ることができる作品となっている。(教育人間学科/S.M)
【仏教的描写】
この漫画の仏教的ポイントは、高嶺が住職であるところから、寺の修行僧の仕事内容や、寺の嫁になる事のしきたりの高さなどがあげられると思います。私は仏教学部ではないので深くはわかりませんが、朝早く起きて、全員分の食事つくり、掃き掃除拭き掃除などの、修行しているお坊さんが色濃く描写されていました。また般若心経が読まれており、恋愛漫画の随所に、一般的な仏教のイメージが使われていました。潤子も、寺に住んでそのしきたりの中で生活していましたが、ご飯を食べているときは話してはいけないとか、多人数の料理を作らなくてはいけないとか、私では耐えられないと感じました。
この漫画の中で、仏教を学べることは少ないかもしれませんが、この漫画を機に仏教に興味を持つことはあるとおもいます。万人の人に仏教という宗教に興味を持って頂くための、入り口のような一冊であります。(歴史学科/S.K)
【感想】
◎ドラマを少し見たことがあり、有名になった作品だったので、前から興味をもっていたので楽しく読むことができた。ドラマの設定と異なっている部分がいくつかあった。しかし、仏教漫画というより、普通の少女漫画だなと感じた。仏教漫画に手を出しにくい人はこれを読んでみると良いと感じた。 (人間科学科/R.O) ◎この漫画は仏教用語を知らなくても、誰で理解できるように説明されています。また、英語が苦手という方も楽しく英文を理解できる構成となっています。恋愛漫画を購入するのにはためらいがあるという方には特にオススメしたいです。仏教についての理解が深まり、そして胸キュンな話を読むことができる…まさに一石二鳥だと思います。(歴史学科/R.F) ◎今回、この漫画を取り上げたのは2015年にドラマ化され、話題になったからである。実際に漫画を読む前は、お坊さんとの恋愛物語はどのようなものなのか想像もつかず、さらに、主人公ではなく、お坊さんの方が積極的に描かれているとは思ってもいなかったため、非常に驚いた。内容としては、恋愛漫画として扱われているだけあり、普段仏教などに親しみのない人でも読みやすいものではないかと感じた。また、住職の日課やお寺の行事なども丁寧に書かれているため、さらに親しみやすいと感じた。さらに、「寺の嫁」がどのようなものなのかも今まで知らなかったが、お寺に嫁ぐために必要な作法なども細かく描かれており、思っていたよりも大変だということを知った。そのため、今回は3巻まで購入したが、ぜひこの続きも読んでみたい。また、機会があれば、原作とドラマでそれぞれの描かれ方がどのように違うのかを見てみたい。(教育人間学科/S.M)
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「万人の人に仏教という宗教に興味を持って頂くための、入り口のような一冊である。(歴史学科/S.K)」というコメントのように、仏教の知識なのを学べるというよりは、日本のお寺の事情、特に住職の日課やお寺嫁さんの作法などをみることができるらしいです。日本独特な現代仏教文化に興味をもっている方々におすすめです。 やはり、学生さんたちの視点でみる感想のコメントはとても新鮮に感じます。これからも、仏教に興味をもっていただけると嬉しいです!。そのために、仏教を親しく伝えてくださっている仏教漫画を通じて、「お寺の漫画図書館」も頑張ってやっていきたいと思います!! (‘◇’)ゞ
全3回にわたって紹介いたしました、特別企画として「お寺の漫画図書館」×大正大学の授業 (文化の探究 ー身近な仏教を知る) コラボレーション、いかがでしたか~ (*’▽’)
今回第Ⅲ単で最後になりますが、また新たな企画を立てることを願いながら、感謝のお言葉を伝えたいと思います。 大正大学の授業 (文化の探究 ー身近な仏教を知る) の担当していらっしゃる先生、素敵な感想のコメントを書いてくださった学生さんたち、また今回の特別企画をみていただいた方々、みなさまに深く感謝申し上げます。